藩士の旅が普通に終わる訳がない

帰りは順調だったんですよ。
カーナビはひっきりなしに渋滞情報を伝えてきますが、多少は緩やかでも、それなりに流れてますし。そもそも何を基準に渋滞と呼ぶのか、いささか疑問ではありますが。
このまま行けば、夕方6時……いや、6時半には仙台駅まで到着できるでしょう。
ところが。
〝藩士の旅が普通に終わる訳がない〟とは誰の言葉だったのか。
僕が――というより、前の車が――急ブレーキを踏んだばかりに、後部座席で大惨事が巻き起こってました。
「どうしましたッ!?」
「……メガネが壊れました」
「エェ~ッ!?」
見ると、右のヒンジの辺りから、ポッキリと折れているではありませんか。
「だ、大丈夫ですかッ!?」
大丈夫な訳ないじゃないですか。
だって、「り」様ときたら、極度の近視ですもの。
視力検査をしたら、一番上の大きい輪が
「見えません」
「じゃあ、見えるところまで前に出てきて下さい」
一歩、二歩、三歩……
「あ、見えた!」
な視力をお持ちの方ですもの。
メガネなしには外を歩けない方ですもの。
当然、日帰り旅に予備のメガネなんか持ち合わせている訳がありません。
仕方なく、四国での大泉校長よろしく、壊れたメガネをそのままかけます。
何とも痛々しいやら申し訳ないやら……

さほど大きく遅れる事もなく仙台駅まで帰り着きました。レンタカーを返却し、ここから合流される仙台在住の藩士と半年振りに再会。東口そばの居酒屋で、〝長旅ご苦労様会〟へとなだれ込みます。
さぁ、今日の旅の裏目的――旅人昇級審査の始まりです。
気が気じゃないのは旅人10級です。
見事〝旅人9級〟へ昇格できるのか? それとも昇級見送りか? まさかの飛び級か?
心拍数急上昇もので、酒も喉を通らな……
呑んどるやん!
ガンガン呑んどるやん!!
して、焼酎オンザロックって何!?

本人を目の前にして(笑)、審査会召集。
「3名以上の有段者、もしくは2名以上の有段者と1名以上のオブザーバーがいれば、いつでも昇級審査が行える」という規約に則り(いつ決まった? そんな規約)、審議開始です。今までの所業(笑)と今日の旅の結果を基に、昇級を認めるかどうか、喧々諤々と(実際にはコソコソと)議論が交わされます。
協議は〝見送り〟に大きく傾いていたのですが、「わざわざ仙台まで来て、〝袖の下〟まで用意して、それで手ブラで帰すのは可哀相だ」という温情意見が出て、しばしの審議の結果、
旅人10級から旅人9級へ
〝みなし昇級〟とする

画像免許で云えば仮免許。
学校で云えば仮進級。卒業見込み。
「一応昇級は認めるけど、正式じゃないよ」という結果です。
本人は「もらっちゃえばコッチの物」みたく手放しで喜んでますが、旅人9級(仮)ですから。
まぁ、すぐそばに有段者がいる訳ですから、いつでも「正式昇級」――逆に云えば、いつでも「昇級取り消し」という〝針のむしろ〟が続くんですよ、2号さん。
喜んでられるのも今のうちですよ。
早く正式昇級出来るよう、頑張ってください――て、何をどう頑張れと云うんでしょう?(笑)
(「り」様、監視というか調教ヨロシクお願いします)
――なんて周囲の視線をものともせず、気持ちよく酔って行く人間が若干1名。ピッチがガンガン上がって行きます。
そんなんでいいのか?(脅)

それにしても、この一見カッコよさげな認定証の、何とまぁバカバカしい事か(笑)
コイツに何の効力もないトコが、さらにバカバカしい。
裏書きはもっとバカバカしいんですけどね。
ワタクシ、こういうバカバカしい事を真面目くさってやるの、大好きです(爆)
コレ欲しい方、差し上げます――て、誰もいる訳ないわな(嘲)

オブザーバー、いみじくもこう仰いましたね。
「いったい何を基準に審査してるんですか?」
わはは。
その場のノリです(笑)


かくして、100㎞マラソンのゴールもなければ『サライ』も歌いませんでしたが、お二人は満足げに帰りの新幹線に乗り込み、今回の旅のグランドフィナーレを迎えました。
無事に帰り着けたんでしょうか?
〝旅人9級(仮)〟初のトラブルに見舞われませんでしょうか?
合掌。




さ。ワタクシめの仙台ツアーも、いよいよ明日で終わりです。
もうちょっと。
もうちょっとだけ愉しませてくださいね。

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