お引越しonちゃん

それぞれの業界には、それぞれの業界紙があります。当然、民間放送業界にも業界紙があります。
名前を『民間放送』と言います――そのまんま、何のヒネリもございませんが。
内容は放送業界全般に関わるニュースであるとか、各民放局の動向や人事情報であるとか、「この局ではこんな番組を作ってますよ」という情報であるとか、読めば全国各地の民放局のニュースが一目でわかるようになっています。つか、それが業界紙ってもんですけど。

で。
ある日、それを読み飛ばししてたら、気になる記事を見つけました。
『HTB、2018年に本社移転』
エェ―――ッ!! onちゃん、平岸を出てっちゃうのォ―――ッ!?


南平岸の地に根ざして40数年。自他共に認める日本一のローカルTV局であるHTB・北海道テレビ放送は、単に「平岸にある企業」ではなく「平岸になくてはならない存在」になっています。地下鉄南北線を南平岸駅で降りると、日本一有名なTV局マスコット・onちゃんのオブジェが屋上に鎮座する局舎は、もはや平岸の顔です。
そのHTB、開局50周年を迎える2018年をメドに、中心街・大通公園の近くへ移転するそうです。
場所は中央区北1条西1丁目1。時計台やテレビ塔からも程近い、創成川沿いのエリアです。
現在は明治安田生命ビルと立体駐車場が建っていますが、札幌市はここに複合施設『札幌創世1.1.1.区(さっぽろそうせいさんく)』を建設する再開発計画を進めています。高層と低層の2つのビルで構成される再開発ビルですが、HTBは高層ビルの中に入る事になるそうです。

札幌の中心街・大通公園一帯は、ある意味〝放送局銀座〟でもあります。
再開発ビル建設予定地の真向かいにはNHKが、振り向けばAIR-G'(FM北海道)が入居する時計台ビルが、札幌駅前通り(西4丁目線)を挟んだ反対側にはHBC・北海道放送とSTV・札幌テレビ放送が、少し離れて(いや、北1西14と大通公園の外れですから、かなり離れますが)UHB・北海道文化放送が居を構えています。
FMノースウェーブは、札幌駅北口の真ん前に建つ新北海道ビル(北7西4)に入居していますが、それでも中心市街地である事に変わりありません。
唯一、HTBだけが、ポ~ンと離れて南平岸なんて住宅街の一角にいるのです。
それが、6年後には〝放送局銀座〟に乗り込んで行こうってんです。

移転の理由はいろいろあります。例えば局舎の老朽化・耐震問題とか。
確かに築40数年ともなれば、あちこちにガタが来てたって不思議じゃありません。かといって、新局舎を建てられるだけの土地の確保は、非常に困難とも思えます。現在、イベント会場に転用される事もある駐車場だけじゃ、手狭な事はわかりきってますしね。
そこへ持ち上がった再開発ビルへの入居という話は、ある意味HTBにとっては渡りに船――いや、大英断とも言えるでしょう。


画像そこで気になるのは「現在の敷地はどうなるのか?」です。
老朽化が問題となっている以上、現在の局舎は取り壊されるでしょうけど、敷地についてはHTB見解では「未定」としています。
今まで平岸の地で育ててもらった恩義もありますから、その恩義に報いたいとは経営陣も考えるでしょう。
平岸に住んでいる人たちの中にも、ここにHTBがいたという証を残してもらいたいと考える人がいるかもしれません。
ん~……敷地の一部でもいいから公園化するというのはどうでしょう?
そうすれば、地域住民の為にもなりますし、プレートなりオブジェなりを残せば、ここにHTBがいた証にもなりますしね。いっそ屋上のonちゃんをここにそのまま残して、名前も『onちゃん公園』にするとかね。
そうなれば、育ちつつある『どうでしょう桜』や『祭り桜』、植樹されたりんご並木もそのまま生かせますしね。
いっそ、HTBとは切っても切れない縁の高台公園とくっつけちゃうとか。
でも、高台公園の一部になるとか、『第2高台公園』とかになっちゃうのは、何となくイヤだなぁ……
もっと言えば、ただの宅地になって終わりってのは、もっとイヤだなぁ……


移転後、『水曜どうでしょう』の前枠・後枠の収録はどうするんでしょう?
番組開始当初は、市内各地をジプシーのように移動しながら撮ろうとして、円山動物園で撮ったりしてましたが、今となっては、高台公園以外での前枠・後枠は『どうでしょう』じゃない!という気もしますし。
撮影の度に高台公園まで移動するんでしょうか? それはそれでアリのような気もしますが。



何にせよ6年後です。
平岸を飛び出したonちゃんは、中心街の雰囲気に馴染むんでしょうか。
淋しくもあり、楽しみでもあり、です。

再開発ビルの着工は2年後。

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