彩の国のらり旅~小江戸・川越・菓子屋横丁

「隊長、今日の予定はどうしますか?」
フライト翌朝。Y君が訊いてきました――つーか、誰が隊長やねん?
確かに「このまま帰ってもツマラナイ」とは思ってたんですよね。
して、それとなく予定してた事がない訳じゃない。

     「川越、行きますか。菓子屋横丁」
     「おぉ! 駄菓子対決ですね」

いや、対決はしませんけどね。
して……スミマセン、「それとなく」どころか「しっかり」計画立ててました。
えぇとぉ……横浜からJRでまた池袋まで出て、そこから東武東上線に乗り換えて……

     「レンタカー予約してますから」
     「へ? れんたかぁ~!?」

曰く、「電車だと結構かかるよぉ、時間もお金も。だったらレンタカー借りた方が安上がりだし」
まぁ。確かに。
さらに曰く、「どうせ川越以外にも、どっか行くつもりでしょ? だったら、足を確保しといた方が楽なんじゃないかと」
おっしゃる通りでございます。Y隊員、鋭い!
そういった訳で、昨夜一緒に芝居を見たS子さんが「菓子屋横丁ですか? 私も行きたいですッ!」と仰るので、途中でピックアップ。ワタクシ、相模屋の2人、S子さんの4人という〝小食で無口なおにぎり班(豚一家+ドライバー張ちゃん)〟状態で、川越へ向けて出発しました。

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埼玉県南西部に位置する川越は、江戸時代には川越藩の城下町として、また川越街道の宿場町として栄え、〝小江戸〟の別名を持つ街。戦災を免れた為、歴史的な街並や寺院が多く残ってます。
黒塗りの土壁。堅牢な瓦屋根。重厚な開き扉。防火性を重視した〝土蔵造り〟の店舗が、メイン通りにズラリと並びます。特に仲町から一番街・札の辻に至る数百メートルは、平成19年に『美しい日本の歴史的風土100選』に選定されています。
さすが江戸時代から続く古い街並――と思いきや、この家並は明治時代に入ってから建てられたものなんだとか。明治26(1893)年に起きた川越大火で、市街地のほとんどが全焼する中、数軒の蔵造りの店舗(店蔵)だけが焼け残ったのを見た川越商人が、競って店蔵様式の店舗を建て、現在の街並が形成されていったそうです。
だから、実際に江戸期から残るのは、喜多院や仙波東照宮などの寺社と、川越のシンボル的存在の「時の鐘」くらいなもの。
でも、どことなく江戸の面影がありますよねぇ。
そんな街並を行き交う人たちが、それぞれ手にしているのは――

     「持ってるねぇ~」
     「持ってますねぇ~」
     「長いねぇ~」
     「長いですねぇ~」

長さ1mにも届こうかという黒光りする棍棒。菓子屋横丁名物の麩菓子棒です。
持つ人が持ったら、凶器準備集合罪でゴッソリ捕まってしまうんじゃないかという。
それぞれが佐々木小次郎よろしく肩から提げ、はたまた宮本武蔵よろしく手に握り。
……老いも若きも、何が嬉しゅうて麩菓子なんぞを(笑)
こんなにデカくちゃ、食い応えがある以上に食いにくいだろうに。
でも買う(爆)

画像〝菓子屋横丁〟と呼び親しまれる元町界隈では、昭和初期には70軒余りの店が軒を連ね、数多くの菓子を製造していました。今も20数軒の店が、素朴な駄菓子類を製造・販売しています。
川越名物のさつまいもを使った芋菓子や焼き団子、昔懐かしい駄菓子類が店先を色とりどりに飾り、その漂う香りは平成13(2001)年に環境省が定めた『かおり風景百選』に選ばれています。
早速歩いてみましょうか。
赤ポストや木造の店構え。店頭一杯に並ぶ赤や黄色の菓子。
何ともノスタルジックな雰囲気は、ランドセルを下ろすのももどかしく、10円玉を握りしめて走り回った子供の頃に一気に引き戻してくれます。
お父さんお母さん世代には郷愁を誘い、子供たちにはすべてが新鮮。誰もがあの瞳をキラキラ輝かせていた、夢の空間へと誘ってくれます。
最近、デパートの一角にも駄菓子屋がテナントとして入ってますけど、この雰囲気は出せませんよね。
ちなみに子供の頃、私の故郷では「クジ屋」と呼んでました。駄菓子より、イチゴ飴釣りなどクジの方がメインだったんですねぇ。

画像食べましたねぇ~。
鈴カステラにチョコバット。ミニドーナツもありますよ。
あの頃はくじ引きの景品でしたっけ。
今でもスーパーの100円スナックコーナーで、たまに手を伸ばしたりしますけどね。










画像うは! 懐かしい~!!
エイトチョコですよ。
両脇に開いてる穴に輪ゴム通して「メガネ~♪」ってやってましたねぇ。
ま、中身は明治のマーブルチョコと大差ないんですけど。










画像これまたよく買いましたよね。
オリオンのココアシガレット。のしイカ。ラムネ玉。粉ジュース。
舐めて舐めて、舌が真っ赤っ赤や真っ黄色にして。
忘れちゃいけない『マンボ』
外装のビニールチューブが伸びるほど歯でしごいて。
何が夢中にさせるんでしょうねぇ~?








画像昔、お客さんが来ると、必ず出てた茶菓子といえば煎餅だったり豆菓子だったり。
たまに出る色とりどりの金平糖やゼリービーンズを見ると、「今日は大事なお客さんだ」と、子供ながらに思ったり。
まぁ、親は大事な客かどうかなんて、茶菓子で区別はしてなかったんですけどね。
いつもと違う茶菓子が出ると、何となく「大事なお客さん」って思ってました。






画像駄菓子屋って、菓子類ばっかりじゃなくて、こういったオモチャもたくさん置いてましたよね。
銀玉鉄砲にカンシャク玉、ゴム動力の飛行機にプラスチックのブーメラン。
女の子なら、シャボン玉におはじき。リリアン棒。
いやぁ~……なんでこんなに夢中になってたかわかんないけど、何故か夢中にさせてくれる空間だったんですねぇ。駄菓子屋って。







画像出ました!
「菓子屋横丁に来たならコレを買え!」の麩菓子棒です。
こちらは老舗中の老舗・松陸さんの『黒糖ふ菓子』。
店の奥に見えますのが、〝日本一長い麩菓子〟(400円)です。全長ナント90㎝!
長い麩菓子棒を扱うのは他にも数軒あるのですが、他店のは微妙に短く、さらには焼き上げる機械の構造と能力上、これ以上長くするのは無理なんだとか。
「それでは……構えてッ!!」
(ちなみに、どうでしょう班が買ったのはこの店。おにぎり班が買ったのは別の店)


居並ぶ駄菓子屋の中で、一番の有名店とも云えるのが『田中屋』さんです。あちこちのメディアに登場してますね。
そういえば『北関東完全制覇の旅』で、おにぎり班も訪れてましたっけ。その証拠に豚一家のサインが店頭に飾ってあります。
隣が仮面ライダーってのがシュールですな。主役級ライダーじゃないってトコが、また……ね。
(ちなみに、サソードは『仮面ライダーカブト』に出てきたライダー。演じたのは山本裕典さん。て事は、サインは山本さんの物ですね。スーツアクターがサイン残してく訳ないもの。仮に残してっても「アンタ誰?」ですもの)
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ただ見て回るだけでも十分楽しいんですが、気が付けば手にいっぱいの駄菓子。
そして、
「2,000円ぐらい買っちゃいました(笑)」


……買い過ぎです……

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