のらり旅・春の宿題~蜂須賀桜を追いかけて(前篇)~

『JR四国全線乗車最短時間ツアー』(今さら『四国一周弾丸ツアー』だなんて言いませんヨ)完走記念に、海部駅前に蜂須賀桜の苗木を植樹しましたが、ここで浮かんだギモン。
蜂須賀桜って、どんな桜よ!?
だいたいにおいて、そんな桜があるなんて初めて知ったし(つっても知ってる種類ったら、ソメイヨシノ、枝垂桜、山桜、八重桜、千島桜くらいなもん)、見てるのは苗だけだし。どんな花が咲くのか、正直知らんのですわ。

画像蜂須賀桜は、カンヒザクラとヤマザクラの雑種であるカンザクラの系統木。江戸時代、徳島城御殿にあった桜で、その花の可憐さから〝乙女桜〟とも、歴代藩主が「お留め石」に留まって鑑賞したので〝お留め桜〟とも呼ばれています。
徳島藩最後の藩主・蜂須賀茂詔(もちあき)候が明治維新時に重用していた藩士・原田一平に、移植し守り育てるよう託し、以来、市内かちどき橋にある原田家武家屋敷にある原木(樹齢250年とも)が、唯一現存するものでした。1999年に徳島市内の育苗家が苗の育成に成功して以来、徳島県内に限らず、東京・大阪・長野など全国7ヶ所に移植されています。ヴァチカンにあるサンピエトロ寺院脇の植物園にも植樹されているんだとか。
話では「ソメイヨシノより色が濃くて、花びらの先に紅のサシが入る」そうなんだけど、説明されたのが〝海老天のシッポ〟持ち上げて「ちょうどこんな感じ」だもの(笑)
保存育成と普及に努めている〝蜂須賀桜と武家屋敷の会〟のHPには、写真も数多く載せられていて(コレもその中の一枚を拝借)「ははぁ~、ナルホド。こんな花が咲くのかぁ~」とは思うんですが、どうせなら実際にこの目で見てみたい。
てな訳で。
『春の青春18きっぷ』期間中最後のお休みになった今日、いっちょ蜂須賀桜を追いかけて日帰り旅に出ましょう――という訳です。
どうです? 意気込みだけは春らしいでしょ?

JR四国によりますと、今、蜂須賀桜が植樹されているのは、土讃線の箸蔵駅と大歩危駅、徳島線の山瀬駅、牟岐線の立江駅などなど。
それでは、という事で。
今回、先ずは大歩危駅を目指し、そこから徳島線の山瀬駅、ダメ押しで本家本元である原田家武家屋敷の原木を見てまわろうと。
吉野川が創り上げた渓谷美・大歩危峡や四国の秘境・祖谷峡への玄関口となる大歩危駅、1時間に1本は特急が停車するのですが、『18きっぷ』だけで周るには、非常に交通の便が悪いのです。
高松を早朝5時45分に出て、琴平・阿波池田と乗り継いで、現地着が9時ちょうど。これを逃すと、次の便は12時着。いかにも「来るんだったら特急で来い!」と言わんばかりのダイヤ設定。も少し何とかならんもんですかね?
そんな状況だというのに、ちょっと出遅れてしまったばかりに(「起きれんかった」と正直に言わんかい!)、7時53分発の琴平行きに乗る事に。まぁ、ここでグチったところで始まりませんから、通勤通学の方々と一緒に揺られて行きましょう。
8時57分に琴平着。およそ15分の乗り継ぎで阿波池田行きに乗るのですが……この列車がまた何とも……
画像見てやって下せぇ、この車両。
一見、対面ベンチシートなのですが、それぞれ1座席ずつ分かれてる上に、何座席か毎に肘掛が付いてます。
肘掛の意味がまるでわかりまへん。
おまけにこの座席、スプリングがヘタってるのか何なのか、やたらと沈むんです。まるで古いバスに乗ってしまったようなもんですな。
なもんで、シートの枠だけが痛いほどに体に当たる。
これで1時間近く座ってるのは、ある種拷問ですよ。出来るだけ沈まない、クッションの硬い席を選ぶのが一苦労。硬けりゃ硬いで座ってて疲れるし……
「おかしいなぁ。この席はおかしいなぁ。こっちの席はまだマシかなぁ」
(俺は何だ? 『喜界島一周』の時の、羽田東急ホテルで補助ベッドを転々とする嬉しーか?)
などと呟きながら、あっちに座り、こっちに腰掛け。
まぁ、いいだけ空いてたから出来た業ですけど。
阿波池田からは20分ほどの待ち合わせで、特急『南風3号』に乗り換えて、10時39分に大歩危駅に到着。
画像次の高知行き普通列車まで1時間以上は開きますし、着いたら昼過ぎますから、さすがにそれを待つのはどうかと……
田舎の民家風の駅舎が何ともいい雰囲気ですよ。「実は蕎麦屋でしたぁ」と言われても、「あぁ、やっぱりね」という気がしなくもない(笑)
大衆食堂『大歩危駅』、連日大盛況(爆)
ホームには何本もの桜の樹が。
「花の命は短くて」――『四国一周ツアー』で巡ってきたのは、つい先週ですよ。満開の花が綺麗でしたねぇ。それが早や葉桜となり、中には散り始めているものも。
でも……これはソメイヨシノですね。お目当ての蜂須賀桜は見当たらず。
ホームの端、駅舎の反対側には、下を流れる大歩危渓谷まで降りられる遊歩道が続きます。
この遊歩道を下りて行きますと……
画像
いました。
遊歩道沿いに、青々とした葉を繁らせている若木がズラリと(笑)
大歩危駅には3年前、この遊歩道の完成に合わせて、60本の苗木が歩道に沿って植樹されたそうですが……そぉかぁ。3年では、まだ花が咲くには至ってなかったかぁ。
いや、せめて一輪くらいは咲いてるんじゃないかと、淡い期待を抱いてたんですがねぇ~。
残念。
何年か後――2、3年後くらいには、花咲く桜を愛でながら、大歩危渓谷の雄大な景観を楽しめる時が来るんでしょうかね。
楽しみは、それまで取っておきましょうか。

さて、空振ったとなると、ここに長居は無用。阿波池田へ折り返し、徳島線で吉野川沿いに東進、山瀬駅へ向かいます――まぁ、大歩危でこうですから、山瀬がどういう状況なのかは推して知るべしなんですがね。どうせ通り道ですから、一応、念の為。
「向かいます」とは言っても、次の普通列車は12時半。少しでも咲いていてくれれば、花を愛で渓谷美を堪能しつつ、時を過ごしても良かったんですけど……まぁ……こういう状況ですからね。仕方なく特急で阿波池田まで出る事にします。
直近の『南風10号』が到着するのが10時52分。大歩危到着から出発まで、滞在時間わずかに15分足らず――何してんでしょね、この人は(笑)

吉野川は今日も悠々と流れています――なぁんて叙情的な雰囲気が似合わないのは、当の本人がよくわかってますよ。えぇ、わかってますとも。放っといてつかぁさい (T_T)
11時40分発の徳島行き普通列車で、吉野川を左手に見ながら、東へ東へと。川田駅を過ぎた辺りから、線路は川沿いを離れ、平野部へと進んで行きます。
いやぁ~……それにしても実によくしたもので、下り列車の行き違いの為、ちょうど山瀬駅で10分の停車です。この間を利用して、駅構内に植樹されている16本の蜂須賀桜を探します。
画像画像














やっぱりだよ……やっぱり青々としてるよ……
そぉかそぉか、コッチの方が大歩危より後に植えたのか……。

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