そうだ 京都、いこう

画像別に一昔前、二昔前のJRのキャッチフレーズに踊らされてる訳ではありませんが――て、しっかり踊らされてるやん(笑)――ふと思い立って、京都を訪れました。
東山一帯で行われているライトアップイベント『京都東山花灯路』を見る為です。

『京都東山花灯路』は、毎年3月上旬から下旬にかけてのこの時期、東山三条・平安神宮の門前から八坂神社を通って清水寺へ至る東山地区一帯の路地を、灯篭のほのかな灯りでライトアップしようというイベントです。
灯篭の灯りに浮かび上がる白壁や石畳。色彩り彩りにライトアップされた名跡寺社仏閣。光があるからこそ浮かび上がる闇。
春の宵の一時、光と闇のコントラストを、情緒豊かに愉しんでいただきましょう――という趣向です。
この催し、今年で5年目を数えますが……スミマセン、今年初めて知りました。しかも、駅にあったパンフレットでちょっと興味を持ち――持ったのが会期終了間近、と。
偉そうな事は何も言えません。お恥ずかしい限りです……


画像JR京都駅から地下鉄烏丸線で烏丸御池まで。東西線に乗り換えて、東山駅下車――て、JR山科駅で降りて地下鉄乗った方が近かったと、後になって気付きましたよ。して、京都の地下鉄って、ICカード(PiTaPa)が使えるようになるの、4月1日からだったのね。せっかくICOCAカード持ってたのにムダになっちゃいましたよ。
改札を抜けると、出口までの通路沿いに早くも灯篭が並べてありまして、イメージ作りというか期待感というか、否が応にも高まってくる訳ですよ。
三条通を東向きにしばらく歩き、平安神宮への山門道を背に、神宮前交差点を渡ると、そこにはもう行灯の光に照らされて、浮かび上がる白壁の幻想的な世界が。
いいですなぁ~。何というかこぉ……〝幽玄の世界〟って云うんですか? 日頃の昼の世界とはまた違った表情が――て、昼の景色も知らないで偉そうな事言いますが(笑)
つーか、東山はおろか京都自体よく知らないんですよね。ほんの一、二回ほどしか訪れてないような記憶が。
だから〝東山〟と云われても、あまりピンと来ない。せいぜいが、高校の修学旅行で清水寺に立ち寄った程度。それすらも記憶に曖昧。
そんな調子ですから、行く先々が新鮮。ましてや、灯篭の灯りと、軒を並べる店先に吊るされた提灯の灯りに照らし出される石畳なんかに出会った日にゃ、思わず足を止めてため息を吐いちゃうほど。
歩き始めたばかりでこの調子ですから、清水寺まで歩き切った時にゃ、どうなってんでしょ。

画像しばらく歩きますと、京都五箇室門跡の一つである天台宗青蓮院に着きます。
門跡寺院というのは、代々の門主(住職)が皇室または摂政・関白家によって受け継がれてきた、由緒正しい寺院の事だそうです。
門前には、青蓮院のシンボルでもある大楠。枝ぶりも見事な楠は、親鸞聖人御手植えとも伝えられています。青蓮院では(青蓮院に限らずですけど)、〝花灯路〟に合わせて夜間特別拝観も行われているのですが……山門と大楠を見ただけで結構満足してしまい、中へ入るのはやめました。まだまだこの先続く訳ですしね。
早速お写真を――と試みたのですが、夜景モードを使うとシャッタースピードが落ちるのね。お陰でどう頑張ってもブレブレ。かといって普通にストロボ使うと、暗過ぎて何が写ってるのかわからない。一脚や三脚は使用禁止ですし……ん~、手ブレ補正もない一昔前のデジカメじゃ、この辺が限界ですかね。買換えよっかな。

灯篭の灯りに導かれ、神宮道を清水寺方向に進みます。ところどころに大型の生け花が展示されていて、それもライトアップされています。これもイベントプログラムの一つで、〝いけばなプロムナード〟というそうです。光と華の競演とでも申しますか、普段見る生け花と違って、より一層優雅さが増します。
しばらく行きますと、日本最大の山門がある知恩院に着きます。その山門が美事なまでに(〝見事〟を通り越して美しいって意味で)ライトアップされちゃってます。
圧巻です。
荘厳です。
つーかね、言っちゃ悪いけど無駄に荘厳(笑)
京都に限らず仏教伽藍って、仏様を荘厳ならしめるだけに止まらず、根底に極楽思想なんてのがありますから、やたらと荘厳になってしまうんですよね。その辺、あまり興味が持てない一因かも。
だからといって、インドや中国・韓国などの極彩色溢れる寺院建築もどうかと思いますが。
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知恩院も夜間特別拝観が行われています。庭が見事だというので、ここは中に入って、庭を眺める事にしました。
……確かに言われるだけの事はあります。静寂の中にも華麗で優雅な世界。そこはかとなく漂う侘び寂び。幽玄さ。
西方浄土がこうだとは思いませんがね。
……どっかスレてんでしょうか、僕は。罰当たりなんでしょうかね。

円山公園から続く道は〝ねねの道〟という名前が付けられていて、一念坂(一年坂)・二年坂・産寧坂(三年坂)、そして清水寺山道へと続きます。
清水焼で作られた灯篭の、桜の花びらを模した小窓から洩れる灯りに導かれ、角を右に折れると、八坂神社と並ぶ祇園の象徴・祇園閣が見えてきます。祇園祭の山鉾は、この祇園閣を模したものです。細い路地ですが、恰好の記念写真スポットとあって、結構混雑しています。
祇園閣から少し行くと、太閤秀吉の奥方・ねねが余生を送った終焉の地・圓徳院に着きます。
こちら、向かいの高台寺とセットで夜間特別拝観がされています。もちろん、それぞれ単体での拝観も出来ますが。
方丈には、数々の襖絵が展示されています。赤松燎の「白龍」長谷川等伯の「冬の絵」などは見事の一言に尽きます。それらを見ながら巡る南庭の見事さ。
それにもまして、北書院から望む北庭。
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伏見城北政所化粧御殿の前庭を移したもので、当時の原型をほぼそのままに留める桃山時代の代表的庭園のひとつとされています。さすが秀吉やねねが愛して止まなかっただけの事はあります。
いつまでも眺めていたいところですが、時刻はもう8時半。タイムリミットまで1時間しかないのに、まだ半分しか来ていません。
先を急ぐ事に。

画像圓徳院の向かいには、ねねが秀吉の菩提を弔う為に開いた高台寺があります。高台寺という名前も、ねねが出家してからの院号「高台院湖月尼」から来ています。
長く緩い石畳の坂を上り切った先に、高台寺の伽藍はあります。
方丈から見る前庭「波心庭」もライトアップがされていましたが、全体を一度に照らす訳ではなく、樹木や石などを順々に照らしてゆきます。月明かりの中、それぞれが幻想的に浮かび上がる様は、それはそれで美しいのですが、写真に収めるには不向きのようです。
中門をくぐり、開山堂へ向かう途中の臥龍池に、しばし眼を奪われました。波一つなく澄んだ水面に、ライトに浮かび上がった対岸の樹木が鏡のように映り、バックの竹林も見事としか言いようがありません。「水鏡」とはまさにこの事か。
しばし時を忘れてしまいました。
そういえば、シャッターを押すのも(笑)
てな訳で、絶好の見所のお写真はありません m(_ _)m
まぁ、あったところでブレブレの写真でしょうけど。
(帰ってチェックしてみたら、それぞれ1枚ずつ撮ってましたが、案の定でした)

画像東山のシンボルとも言える八坂法観寺の五重塔を見上げながら、産寧坂・清水坂を上り、清水寺に着いた頃には、受付ギリギリの時間になってしまいました。
白壁と朱塗りの柱の堂塔伽藍が、暖色系のライトに照らされて、夜空により鮮やかに浮かび上がります。
清水寺に来るのは高校の修学旅行以来ですが、何の感慨もありませんね。よっぽど印象が薄かったのか、さほど真面目に見てなかったのか――後者です(笑)
まぁ、皆さんも覚えていたところで、〝清水の大舞台〟か、「一杯だよ」と決められてるのに柄杓で何杯も飲んだ〝音羽の滝〟くらいでしょう。
(などと勝手に決めてますが)
という訳で、本堂から奥の院を巡り、かの〝大舞台〟を望みます。
錦雲渓の急崖に、高さ12mからの総檜懸造りの大舞台。よくぞこしらえたものです。まさに圧巻。
それがライトアップと、遠くからの青いサーチライトが組み合わさって、荘厳さが増します。
〝花灯路〟の締めくくりに、もってこいの景色だったんじゃないでしょうか。

この後、引き返して八坂神社まで行ってみたのですが、タイムアップと、重要文化財にもなっている西楼門は補修中という事もあって、ちょっと残念な結果になりました。
(本殿前の舞殿は、言っちゃ悪いけど村祭りの提灯行列みたいだったし)


ん~……来年はもっと性能のいいカメラで挑戦しましょうか、などとボヤきつつ。
まぁ、何にしてもそうですけど、「百聞は一見にしかず」。何百枚の写真を見るより、一度自分の目で見るのが一番です。皆さんも、来年は一度来てみてはいかが。
この記事が、その足がかりになれば、心の片隅をちょっとでもくすぐったのであれば、これ幸い。
……は?
こんなショボい記事で、そんな気になるか? かえって欲求不満になるわ?
……まぁ。
それはそれでいいんじゃないかと。
その欲求不満を解消する為に、是非その足で。
という事で。

僕の作戦成功!――という事でいいですか?

いいですね?

いいです。

はい、わかりました。

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