山形県郷土館「文翔館」

画像山形駅から歩いて20分ほど(うわ、遠!)、かつての県庁舎「文翔館」です。現在は山形県郷土館として、また、貸ホールとして利用されています。
時計塔が印象的な文翔館は、大正5年(1916年)に建てられた英国ルネサンス様式のレンガ建築物で、国の重要文化財にも指定されています。
……は? どう見てもレンガ建築には見えない?
はいはい、実は周囲をぐるりと花崗岩の石壁で覆ってるんですね。中庭に出れば、レンガ造りの建物だって事は一目瞭然です。
驚くことに、なんと昭和50年(1975年)まで、現役の県庁舎・県議会議事堂として活躍していたんですねぇ。その間約60年。還暦をもって引退ですよ。
入館無料。

石造りの重厚な出で立ちに気圧されながら、館内へズズズィ~ッと入りますと、荘厳なステンドグラスに彩られた階段ホールがまず目を惹きます。
かつては庶務課や会計課などとして使われていた部屋が、今では展示ホールとなっています。
山形県の母なる川・最上川を中心に発展してきた置賜・村山・最上・庄内の4地域、それぞれの風土・歴史・文化を、貴重な資料と共に紹介しています。
山形が生んだ著名な文化人といえば斎藤茂吉が有名ですが、意外に知られてないのが浜田広介。『泣いた赤おに』をはじめとする〝ひろすけ童話〟で知られる児童文学者です。
怖ろしがって誰も親しくしてくれないと嘆く赤鬼くんの為に、自ら悪者になって一芝居打ってくれた親切な青鬼くんが、香川県の観光キャラクター(「青鬼くんのように、観光客に親切にしましょう」というメッセージらしい)にもなっているので、『泣いた赤おに』という童話に対しては、ちょっとした思い入れがあったのですが、その作者がここ山形県の高畠という町の出身だとは、ちっとも知りませんでしたよ。不勉強ですねぇ。
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画像かつては山形県政の舵取りを担っていた場所ですが、忘れちゃいけないルネサンス建築(笑)
見下ろせばリノリウムの床にすら紋様が入ってます。
見上げれば壁や天井に施された漆喰の飾り彫刻。
そして、一際目を惹く豪華なシャンデリア。
繊細にして豪奢。
ここで働いていた人たちは、さぞかし御自慢の職場だったんでしょうねぇ――と思いきや、さにあらず。
隣接する県会議事堂などは、「使いづらい」「手狭だ」などなどの理由から、幾度となく改築(時には全面建て直し)されてきたそうです。
その分の予算をもっと他の事に回せば、庶民の暮らしももっと楽になったろうに。
昔からお役所のやる事なんざ変わっちゃいないんですねぇ~。





画像渡り廊下を渡って、本庁舎から一段下がった所に、こちらはレンガ造りそのままの県議会議事堂が建っています。議場ホールは、現在貸ホールとして各種催事に利用されているようです。
こちらも、ルネサンス建築の特徴たる、飾り彫刻やシャンデリアが存分に施されています。
明治の文明開化に始まる西洋化、「欧米列強国に追いつけ追い越せ」的風潮は、こんな地方都市にまで及んでいたんですね。
まぁ、明治大正好きのワタクシには嬉しい限りですけど。

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