紀州路のらり旅 ―南紀白浜・温泉三昧―

紀伊田辺から10:50発の新宮行き普通列車に乗って、11:03 白浜に到着しました。時間にして13分、距離も10㎞程しか離れてない。あら、案外近いのね。
駅はリゾート地らしく随分と立派で、バスやタクシーで溢れてますが、駅前商店街は「ほぇ?」と思うぐらい、数軒の土産店・飲食店しかありません。まるで田舎の新幹線駅にポンと放り出された感じ。
よく「南紀白浜」と呼ばれますが、駅名は「白浜」なんです。
ちなみに紀勢線、「紀伊」と付く駅はいくつもありますが、「南紀」と付く駅は一つもありません。
28へぇ。

いきなりですが、お久しぶりの難読地名クイズ~ぅ!!
白浜の一つ手前に「朝来」という駅があるんですが、さて、これは何と読むでしょう?
「あさき」? それとも「あさらい」? いやいや、難読なんですよ?
正解は――
          あっそ
と読みます。
「……あ、そ」
お~い、山田君。座布団一枚取っちゃって!


駅前のバス案内所では、「白浜YOU遊パスポート」というチケットを販売しています。定められたフリー区間なら(まぁ、ほとんどのエリアを網羅してますが)市内の路線バスに乗り放題というチケットで、付録として各観光施設の割引券が付いてきます。これには1日券と2日券があり、日帰り旅行の僕は1日券を買いました。980円ナリ。
このフリー乗車券を使い、海水浴客に混じりながら、バスで三段壁に向かいます。観光名所は結構固まってありますから、そこから順繰り回って行こうという考えです。
海水浴客のほとんどは白良浜バス停で降ります。降りてしまえば車内はガラ~ンと。
目の前の白良浜海水浴場は、「白浜」の地名の通り、真っ白い砂浜が続きます。

画像終点の三段壁バス停から遊歩道沿いに歩いて行くと、視界に広大な太平洋がドォ~ンと飛び込んできます。と同時に、柱状に連なった断崖絶壁が見えてきます。さながらミニ東尋坊。
スゴいです。
「サスペンス劇場」の世界です!
振り向くと船越栄一郎がいます!!
(おるかいや!)
こういう光景を見ると言葉を失っちゃいますね。ひたすら「おぉ~っ!」としか言葉が出ません。
展望台からエレベーターで36m降りた先には、太平洋の荒波に刳り貫かれた大洞窟が広がっています。
洞窟内には、左右に十六童子を従えた、日本一大きな牟婁大弁財天が祀られています。また、熊野水軍の舟隠し場だった事から、当時の番所小屋(いわゆる宿直室ですね)を再現した部屋もあります。源氏方に加勢する事を決めた熊野水軍は、ここから屋島の浦に出陣して行ったんですね。
一周200mほどの探訪歩道ですが……う~ん、1,100円(正規は1,200円。パスポート付録の割引券で100円引き)も出して見る程でもなかったなぁ~。洞窟内で砕け散る荒波は、それはそれで迫力あったんですけどねぇ~。

画像三段壁を堪能した後は、もう一つの奇岩・千畳敷を目指します。
遊歩道も続いており、歩いても行けない距離でもないんですが、せっかくのフリー乗車券ですんでバスで移動します。
千畳口でバスを降り、右手に「かんぽの宿」を見ながら海へ向かって3分ほど歩きますと、大きな岩が幾重にも積み重なった名勝・千畳敷が見えてきます。
よくこんな地図模型がありますよね。標高毎に段々になっているヤツ。ホント、そんな感じです。この空間にポツンと立っていると、気分は巨人の国のガリバーです。
こちらもビジュアルじゃ負けてません!
振り向くと片平なぎさがいます!!
(だから、おらんて!)
遠くの大きな岩には、吉村作治先生が見たら大喜びしそうな、まるで象形文字のような模様がたくさん見えます。ここは古代エジプトの遺跡か何かか?と思って近づいてみると……落書きでした。吉村作治先生もガッカリです。
自分の名前だったり、相合傘だったり、岩中落書きで一杯でした。それが波に浸蝕されたり風化したりして、いい感じに(どんな感じよ!?)遺跡っぽく見えちゃうんですねぇ。
辺りを見回すと、その岩だけじゃなくアチコチに落書きが。
砂岩ですから、何かでチョット引っかくと、結構楽に刻めるんですね。
ふと振り向くと、大学生くらいのグループがしゃがみ込んで何かしています。靴紐でも結び直してるんだと思ったら……まさに今、落書きの真っ最中でした。呆れて注意する気も起きんかったさ……。
悲しいね、こんなの見ると。どうしてこうなんだろうね、日本人て。名勝奇勝も台無しぢゃん。
以前聞いた話ですが、アンコールワットだかどこだかの遺跡にも、日本人が残した落書きが残ってるとか。
オマイら……たいがいにしとけよ……

バス停一駅分(500mはあったカナ?)行くと、右手に「白浜温泉パーク・草原の湯」という日帰り温泉施設があります。白浜へ来て温泉に入らないテはないでしょう――てな訳で、立ち寄る事にしました。だって〝露天風呂パビリオン〟ですよ(笑) 大看板の下では、梅樽風呂に浸かる吉宗くんが御満悦ですよ。どうです、心躍るでしょう?
……まぁ、100mほどの坂道を登ってかなきゃいけないのには、いささか閉口しましたけど。
ここは天山閣というホテルと併設になっています。入湯料は1,000円(また割引券使用で900円)。この金額で男女合わせて30もの内湯・外湯に入り放題なんです。
台風に刺激を受けた秋雨前線が南下してる影響で、徐々に雲が多くなってきてますが、カンカン照りの中で露天風呂に浸かるよりはいいんじゃないかと。まぁ、絶好の露天風呂日和と云っておきましょう。
ちょっとした森林浴を楽しみながら、吉宗公温泉へ。ここには小さな内湯と3つの露天風呂(草原の湯・御成の湯・南竜公温泉)があります。
大岩風呂の〝草原の湯〟には、打たせ湯がありますが、残念ながら枯れちゃってましたね。
南紀白浜温泉といえば、梅干を漬けるのに使う梅樽をそのまま湯船に用いた〝梅樽温泉〟で有名です。モチロン、ここにもあります。〝御成の湯〟がそれです。さすが徳川御三家・紀州家だけあって、梅樽には葵の御紋が(笑)
浸かってると、温泉に入ってるってより梅干にされてる気分に(爆) 吉宗公が好んで入ったと但し書きにはありましたけど、ホントかなぁ~?
吉宗公温泉エリア最大の岩風呂〝南竜公温泉〟は、紀州徳川家の始祖・徳川頼宣公が白浜の湯(当時は〝牟婁温泉〟と呼ばれていたそうです)をたいそう気に入ってて、年に何度も訪れた事から名付けられたとか。
どの風呂も熱過ぎず温過ぎず。う~ん、確かにこんなに気持ちいいんなら、殿様じゃなくてもずっと浸かってたいかも。
エレベーターに乗って3階の露天風呂、その名も「あぁ絶景かな温泉」へ――あの、フザケてるんじゃないですよ。ホントにそういう名前なんです。
赤い橋を渡って左に折れ、遊歩道を突き当たりまで行くと脱衣所と3つの露天風呂が。すべて桧の湯船で、一番手前の丸い湯船が〝徐福の湯〟、真ん中の八角形の湯船が〝天台烏薬の湯〟。一番奥の四角い湯船は水風呂ですが、結構この水風呂が気持ち良かったりして。
こちらにも内湯はあり、この地に縁のある人にちなんで〝有馬皇子の湯〟と名付けられています。
見渡せば太平洋の青い海。見上げれば広い空。「あぁ絶景かな温泉」、あながち冗談ではありません――視線を落とせば民家が連なり、そちらの家からも「絶景かな」になってるかもしれませんが(笑)
橋の右手には桜茶屋という休憩所があり、その向こうには〝弁慶の湯〟と25m温水プールがあります。〝弁慶の湯〟は男女混浴で、水着着用が必須となっています。
露天風呂パビリオン侮り難し。この気持ち良さはうまく伝えられませんけど、気分だけでも味わって下さい(笑)
画像

う~ん、チョット遊び過ぎちゃいましたね。昼飯食うのも忘れて、タップリ2時間浸かっちゃいました(笑)

またまたバス停一駅分歩きまして(便数の都合で、歩いた方が近かったりするんですよ)、新湯崎バス停前・ホテルシーモア手前の道をチョット行くと、海中展望塔「コーラルプリンセス」があります。入場料800円(またまた割引券使用で700円)。
渡り通路を通って、円形の展望塔へ入ると、螺旋階段を下りて水深8mの世界へ。
いや、正直小バカにしてましたよ。海中展望塔といっても、たかだか8mですもの。たいしたものは見れないんだろうとタカをくくってましたよ。
ですが――円形窓から見える海中には、クロダイやイシダイ、ハコフグなどがウヨウヨ泳いでます。窓のすぐ脇に見える鮮やかなブルーはコバルトスズメですね。小さくて黄色い縞々はチョウチョウウオです。
何でしょう、すンげェカワイイ!
いやぁ~、童心に帰ってすっかり楽しんじゃいましたよ。予想外の楽しみでした。惜しむらくは、もう少し中が広ければ……。他の観光客とすれ違うのに、ちょっと苦労しちゃいましたよ。
「さて戻ろう」と思って、階段の手摺に手をかけながら、ふと窓の外を見ると……何やら袋状のものが吊り下がってます。あれは……餌?
何? ここの魚、餌付けされてんの!?
……なんか、コスタリカでハチドリの餌付けを見つけちゃったミスターの心境。
ん~と、見なきゃよかった。
ちょっと興醒め。

ホテルシーモアをはさんで反対側には、日本最古の湯〝崎の湯〟があります。波打ち際まで迫る湯船は、天然の岩場を刳り貫いただけの素朴なものです。
古いガイドブックには入湯無料となってますが、リニューアル後は300円かかるようになりました。
野趣溢れる温泉といえば聞こえがいいですが、いかんせん脱衣所が狭い。そして結構混んでます。なのに、どっかのオッサンは缶ビール片手に大声でしゃべり立ててる。
聞くとはなしに聞いてると、日本語じゃありません――ハングル?
状況的にどうにもいたたまれなくて(ゆっくり浸かってる気分じゃないって意味ですよ)、さっさと上がっちゃいましたけどね。
なぁ~んか、最後の最後でケチ付いたみたいです。

時間も夕方4時。だいぶ遊び過ぎちゃいましたね。湯崎バス停から駅へ戻ります。
駅に戻ると、耐え切れずパラパラと雨が降ってきました。
お土産を買うついでに観光案内図を見ると。
アドベンチャーワールドってトコにはパンダがいるんですね。上野動物園なんかよりずっと間近に見られるんだそうですよ。「ようこそパンダの町白浜温泉へ」なんて書いてあります。
……まぁ。
まぁまぁまぁ。
タイムリミットって事で。
もう一つの目的・和歌山城も明日にまわすとして、大阪へ向かう事にします。
雨にも降られた事ですし。




あれ? 目的って和歌山城? 和歌山ラーメン?
……ま、いっか。

この記事へのコメント

和歌山見所.NET
2009年03月20日 00:19
初めまして、和歌山見所.NETの管理人をしている如月といいます。和歌山県に関係のあるブログの紹介用の掲示板を始めました。よろしければ一度お越しください。
http://bbs1.sekkaku.net/bbs/wakayama.html

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