讃岐屋のらり旅 2005・夏 ―明石篇―

巷に溢れる青春18キップ関連の本。何気にパラパラと立ち読みしてたところ、次の一文が目に飛び込んできました。
山陽本線・舞子駅  明石海峡大橋まで徒歩5分
え? 徒歩5分? そんなに近いの?
地図やらガイドブックやらを見たら、本当に目と鼻の先みたいだし、近くには興味を引きそうなものがアレコレありそうだし。
旅レーダーがピコ~ンと反応しました。
こぉ~れは行っといても損はないでしょう――という訳で、お盆だというのに出かけてまいりました。


明石といったら天文台でしょう
画像JR明石駅を出ると、明石公園(明石城址)のお濠の、涼しげな噴水を眺めつつ、山陽電車の高架線沿いに東へ歩く事15分(歩くのがかったるい人は、山陽電車人丸前駅を降りると、目と鼻の先です)。目印にしていた時計塔がずんずん近づいてきて、あっという間に天文科学館に到着します。大時計の下のJSTM(日本標準時)の文字が誇らしげにも見えます。入場料700円。
さすが子午線の通る街です。展示物も宇宙や地球に関連したものばかりです。〝天文科学〟の名に恥じない展示です。
そして最大の目玉が、日本で唯一の旧東独製大型プラネタリウムです。夏休み真っ只中のお子たちに混じっての鑑賞。
僕、プラネタリウムなんて何十年ぶりに見ました。やっぱりいいもんですね。しばし大宇宙の神秘に身を委ねるというのは。ただ……50分は長すぎなような気が……

明石といったら明石焼きでしょう
チョットお腹が空いてきました。明石駅に取って返し、駅の食堂街にある「こだま」さんで明石焼きを頂きます。地元では〝玉子焼き〟と呼ぶそうです。その昔、人工サンゴを作るのに卵白を用いたが、そこで余る卵黄をどうにか利用できないか考案されたのが、たこ焼きのように丸く焼いた卵焼きの中に明石名産のタコを入れた、この明石焼きだった訳です。つまり、明石焼きとは名物として生まれたんじゃなく、ごく普通の家庭料理だったんですねぇ。
さて一口――これがもぉ感動モノです。
まるでオムレツのようなフワッフワの明石焼きをアツアツの出汁で頂く訳ですが、口の中に入れた途端、ふわっとトロッと溶けるのです。そしてコリコリッとしたタコが現われる絶妙なバランスといったらもぉもぉもぉ……(^_^)b
ただ……腹の足しにはあまりなりませなんだ。あくまで「おやつ」と考えるか、お好み焼きと一緒に食べるのがいいでしょう。

明石といったら明石海峡大橋でしょう
明石から神戸方面へ2駅。舞子駅下車。
目の前を走る国道2号線を大またぎするように架かる歩道橋を渡ると、明石海峡大橋の大橋脚(アンカレイジと言います)が聳える舞子公園です。2号線を中心に南北に広がる公園ですが、メインは海沿いの南地区です。
画像公園内に入ると、海岸沿いに建つ西洋と東洋が同居するような建物が一際目を引きます。これが中国革命の父・孫文を顕彰する、日本唯一の記念館「孫中山(孫文)記念館」です。入館料400円。
近代中国建国の祖・孫文は、実に日本との縁が深い人です。清王朝打倒の革命運動失敗を受けて亡命した時を含め、幾度となく日本を――特に神戸をよく訪れていました。神戸滞在時に幾度となく逗留していたのが、神戸の中国人実業家・呉錦堂の別荘「松海荘」で、それが昭和59年に日中国交回復10周年を記念して、「孫中山記念館」として開館しました。
「松海荘」の東隣には、八角三層の楼閣「移情閣」が建ちます。元来「移情閣」とは、この楼閣を指すものだったのですが、この特徴的な風貌から、いつしかこの建物全体の別名となりました。
内部の展示は、孫文と妻・宋慶齢の生涯、神戸との結びつき、「松海荘」の主人・呉錦堂の生涯などを、数々の文献と共に紹介しています。
そして「移情閣」。
外観もさる事ながら、内装も和洋……じゃなかった、華洋折衷溢れるものです。2階への階段や天井の装飾などは、大正ロマンにひたるには十分過ぎるものです。そして、楼閣の窓から眺める明石の海。
在りし日の孫文は、この海を眺めながら何を思ったのでしょうか。

大橋脚をはさんで反対側には、世界最大の吊り橋・明石海峡大橋建設のすべてを紹介する「橋の科学館」が建ちます。入館料200円。
入口には、吊り橋を支えるワイヤーの実物が展示されています。館内に入ると、明石海峡大橋の架橋計画からその建設行程・建設技術などが、数々の資料や模型で紹介されています。耐震機構や風洞実験の模様などを模型やパソコンを通して学習する事が出来、日本の架橋技術の優秀さには感心させられます。3Dシアターでは、建設記録を200インチの大スクリーンで紹介しています。
本州と四国を結ぶ3ルートの紹介コーナーもあって……僕、びっくりしました。四国と九州を橋で結ぶ計画なんかあったんですねぇ。淡路島と和歌山を結ぶ計画も。それが実現したら……四国、橋だらけじゃないですか。

画像「舞子海上プロムナード」は、大橋脚の中をくり抜くように設けられたエレベーターで、海面から47m上まで一挙に上がります。そこから海へ向かって、150m先の展望広場まで続く空中回廊です。入館料300円。
遊歩道の途中には展望ラウンジがあって、明石海峡の壮大な景色を眺めながら、ちょっとお茶出来たり軽い食事が取れたりします。
ちょっと面白い趣向として〝海上47mの丸木橋〟というのがあります。遊歩道の真ん中に丸太が渡してあって、その両側にガラスが嵌め込んであります。はるか眼下に波打つ明石海峡を眺めながら渡る丸木橋――ちょっとしたスリルを味わう事が出来ます。割れる事はまずないと思える強化ガラスの上に立ってるんだけど、眼下の海面を見ると、ほんのチョッピリ足が竦んだぐらいにして。
ただ……個人的には、大鳴門橋の「渦の道」の方が迫力があったなぁ、と。足元にただの海が見えるのと、足元で渦巻く海を見るのとでは、ね。そして「渦の道」の方が、至る所にガラスが嵌め込んであったし。
この記事をご覧の皆さん、機会がございましたら、是非、徳島・大鳴門橋の「渦の道」へ!
……あれ!?

さて、「移情閣」「橋の科学館」「舞子海上プロムナード」の3館を見て回るのなら、共通入場券(720円)が便利でお得ですよ。このチケットは、発売日から1ヶ月間有効なので、一日で一挙に見て回らなくても、残りはまた次の機会にする事が出来るのです。
舞子公園から程遠くない場所には海水浴場もありますし、夏の思い出作りにいかがですか?

今回、ものは試しでアルバムをこさえましたので、そちらもご覧下さい。
好評なら今後の旅日記でもやって行こうかな、と考えてます。


あぁ~れぇ~? 今回、何のアクシデントも起きなかったぞぉ~???
あ、姫路から岡山まで2時間立ちっ放しだったか。
途中、置石があったとかで、20分以上ダイヤも乱れたし。

この記事へのコメント

讃岐屋
2005年08月15日 04:05
我らCTU(トラックバック・オーライ対策ユニット)としましては、万全の準備を常に怠りなく、という訳ですよ。実際、列車ダイヤが乱れた時の対処法など、反省点も見つかりましたしね。

しかし……自分で言っときながら、CTUって……「24」の見過ぎだっちゅうに!(まぁいいか、もうじきシーズン4が出る事だし)

この記事へのトラックバック