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zoom RSS 白壁土蔵と赤瓦の街・倉吉

<<   作成日時 : 2009/02/21 20:03   >>

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画像米子ライフ72日目もお休み。昨日は大山町の御来屋まで行きましたが、今日はもうちょっと足を延ばして倉吉まで。
米子が鳥取県西部地域の中心都市なら、倉吉は中部地域の中心都市。江戸初期から商業都市として栄え、その名のとおり蔵の街≠ニして有名です。特に市内を流れる玉川沿いでは、造り酒屋や醤油醸造元の土蔵がずらりと並ぶ一方で、緋色が特徴の石州瓦で屋根を葺いた町屋群が軒を並べるといった光景が見られます。
中でも白壁土蔵群≠ニ呼ばれる打吹玉川地区は、『かおり風景100選』『美しい日本の歴史的風土100選』に選定されています。今も醤油蔵を改造した工芸工房や物産館に入ると、かすかに醤油の香りが漂って……あでぇ?  はだづだっでっがだぁ(鼻詰まってっかなぁ)?
そんな香り、どこにも感じません。なぁんかちょっとガッカリ。

かつて玉川は、町人街と職人街とを分ける境界線の役目を果たしていて、川を挟んだ北側には畳屋や左官屋など多くの職人たちが居を構え、南側には商家が軒を並べていました。立ち並ぶ土蔵群は、今なおこの地で醤油を造り続けている桑田醤油さんの醤油蔵です。その一部が市に寄贈され、観光施設『赤瓦館』として生まれ変わりました。
『赤瓦館』は一号館から十二号館まであり、それぞれの館内は、郷土民芸品である「はたこ人形」や桐下駄などの工房、倉吉の物産館、喫茶店などになっています。
画像これらの土蔵や町屋造りの家々の屋根は、独特の赤い色をした石州瓦で葺かれています。
石州瓦とは、島根県西部の江津市を中心とする石見地方(旧・石見国)で生産される瓦で、三河の三州瓦、淡路島の淡路瓦とともに、日本三大瓦(日本の瓦の三大産地)の一つに数えられています。高熱(約1,300℃)で焼き上げる為、非常に強度に優れています。さらに釉薬を施して表面をガラス質で覆う事により、強度がさらに増したばかりでなく、急激な温度変化や塩害にも強い瓦になり、日本中に「寒さに強い瓦」「割れない瓦」としてその名を轟かせています。
あの特徴的な赤い色は、釉薬に同じ島根県の出雲地方で産出される含鉄土石『来待(きまち)石』を使っているからで、熱変成によって生み出された色です。
倉吉の白壁土蔵群は、まさにこの石州瓦の赤と、漆喰壁の白、焼き色を付けた柾板壁の黒が織り成す、絶妙なコントラストによって生み出された美しさと云っても過言ではありません。
ただ……『赤瓦館』と銘打っておきながら、軒屋根がトタン屋根に変わってたのには、ちょっとどころか、かなりガックリきてしまいましたけどね。「何だよ、そりゃ……」てなもんです。


で。
倉吉の見どころは、白壁土蔵だけじゃありません。てな訳で、もうちょっと市内散策。
画像白壁土蔵から北へ向かったところに、『倉吉線鉄道記念館』があります。
倉吉線は、かつて倉吉と山間地の関金町山守との間20qを結んでいた貨客線です。明治45(1912)年当時、最寄りの山陰線の駅(上井駅。現在の倉吉駅)と倉吉市街との間は約4qほど離れており、大変不便でした。それを解消する為、上井駅と市街中心部の打吹とを結ぶ軽便鉄道が開通。やがて、山間地の利便向上を目的として延伸。将来は中国山地を越えて岡山県の勝山まで延び、姫新線とつながる計画でしたが、押し寄せるモータリゼーションの波に押され計画は断念。利用客の減少にも歯止めがかからず、とうとう昭和60(1985)年には廃止になってしまいました。
この倉吉線、日本一遅い路線≠ニして有名でした。表定速度(停車時間も含めた区間平均速度)が時速15qと云いますから、ほぼ路面電車並、自転車でチョイと一漕ぎくらいの速さです。鉄道マニアからは「マラソンランナーよりも遅い」と揶揄された事も。
廃線跡は現在、『緑の彫刻プロムナード』という名の遊歩道やサイクリングロード、国道バイパスなどに姿を変えています。『倉吉線鉄道記念館』も、かつての打吹駅の敷地跡に建てられています。
館内には、かつての倉吉線の賑わいを物語る写真パネルや信号機、駅構内での貨車移動に使われたディーゼル機関車などが展示されてますが……「ただそれだけ」って感じです。倉吉線の歴史についてもっと掘り下げるとか、他にもっとやり様があるだろう、という気がします。
それよりも、静態保存で展示されているC11型蒸気機関車の方が、まだ見応えがあるかなって気がします。


白壁土蔵群から東へ2分ほど。『萬祥山大岳院』という曹洞宗の寺院があります。
このお寺は皇室とも縁が深く、明治天皇の曽祖父にあたる光格天皇(119代天皇。1779年〜1817年在位)の生母である大江磐代君の霊廟があります。
画像また、滝沢馬琴が著した戯曲『南総里見八犬伝』に縁のある、里見安房守忠義公の菩提寺でもあります。

「……ん? 安房館山ならわかるけど、どうして里見家の墓がこんな場所にあるの?」

その疑問、ごもっともです。御説明申し上げます。
安房館山藩12万石の領主だった里見忠義公は、時の老中・大久保忠隣(ただちか)の孫娘を正室に迎えますが、その忠隣が幕府内の策謀に遭い失脚。その連座として、伯耆倉吉藩4千石に改易。実に減俸30分の1ですよ。
その4千石も鳥取藩主・池田光政に取り上げられ、百人扶持(約180石)とされてしまいます。元の12万石に比べたら、なんと減俸666分の1の大リストラ。おまけにその地位も、一国の大名からある特定の地域を支配する「知行」に格下げされてしまいます(今でいえば総理大臣から町内会の班長にされるようなもの――違うか?)。
地位も財産も奪われた形になった忠義公は、失意のうちに、わずか29歳で病死。この時、8人の近臣が忠義公の死に殉じて自ら命を絶ちました。
忠義公と近臣8人の亡骸は、ここ大岳院に葬られます。この時、近臣8人の戒名にそれぞれ「賢」の字が用いられた事から八賢士≠ニ呼ばれました。
後年、この話が滝沢馬琴の耳に入り、『南総里見八犬伝』に出てくる八犬士のモデルになったとされています。
八賢士≠ェ八犬士≠ノ――なぁんて安直な(笑)
「えぇ〜と、1、2、3、4……あれ? 数が……あれ? 合わない……?」
はい、どう数えても2体多いですよね。実は、忠義公の墓碑の右隣には里見家の家老・堀田能登守が、左隣には伯父の正木大膳が合葬されているんです。八賢士の墓碑は、それを取り囲むように建てられているんですね。
境内には、八犬伝に因んで8体の犬の石像が、律儀にも墓所の方を向いて並んでいます。まるで墓所を守ってるようにも見えますねぇ。
画像画像














ふふ、なんか可愛い
「ひぃ、ふぅ、みぃ、よぉ……あれ? 1体足り……あぁ! こんなトコにいやがった!!」
さて、8体の犬の像はいったいどこに? それは皆さんが実際にココを訪れ、その目で探して下さい。
ただ、ヒントとして言えるのは「このヤロォ、こんなトコに隠れてやがって!」です。
――見つかるかなぁ?


画像さてさて。
倉吉が生んだ英傑といえば、第53代横綱の琴櫻傑將(ことざくら まさかつ)です。
幕内成績は553勝345敗、横綱成績66勝34敗。強烈なぶちかましとのど輪で一気に攻める押し相撲を得意とし、猛牛≠フ異名を取った琴櫻は、横綱としては在位8場所と短命でしたが、優勝5回、殊勲賞に4回、敢闘賞に2回と、輝かしい成績を残しています。
引退後は佐渡ヶ嶽部屋を継ぎ、大関の琴風・琴欧洲・琴光喜らをはじめ22人の関取を育てる一方、相撲協会にあっても審判部長や事業部長などの要職を歴任しましたが、平成19(2007)年、敗血症による多臓器不全の為、66歳の生涯を閉じました。
その功績を称え、白壁土蔵群のすぐ近くにある母校・成徳小学校前には、土俵入り姿の銅像が立てられています。
昨今の朝青龍問題や麻薬事件など、すっかり荒廃しきった角界の姿を、雲の上からいったいどういう気持ちで見つめてるんでしょうかねぇ。

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のだ屋 TEL 0858-22-2634 住所 鳥取県倉吉市堺町2-946-6 営業 [月〜金]11:30〜14:00[土]5:30〜8:00定休日 日・祝祭日駐車場 地図参照 発が駐車場です ...続きを見る
「倉吉生活」トットリ情報局・『てんか1ぴ...
2009/04/11 22:51
さて……
鳥取県中部地震発生から、ほぼ2週間。 震度1とか2とかの、小さな余震――熊本地震以来、“余震”って言い方はしなくなったんでしたっけね――はまだまだ続いています。間隔こそ広がってきたものの、一度揺れると立て続けに揺れます。それこそ、2分おきとかの間隔で。 そうかと思うと、忘れた頃に震度3くらいの地震も起きたりする。 避難所にいる方も、自宅にいる方も、たまったもんじゃないでしょうね。ストレスが心配です。 ...続きを見る
讃岐屋が行くわよっ☆
2016/11/04 03:12

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